2010年11月12日金曜日

サスペンス・ドラマの中のモーツァルト「魔笛」序曲

森村誠一の棟居刑事 愛犬が暴く不倫四重奏!のちょうど中程、殺人事件の鍵を握る大物が男色家だったと主人公が気がつく場面。犯行の行われたホテルのパーティー会場で流れていた音楽が、モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲。タイトルの「不倫四重奏」とあるように事件と人間関係が重奏になっているドラマに、オペラ「魔笛」の序曲はふさわしくって意図しての選曲であったのか不思議な思いがしています。

東山紀之さんが棟居刑事を演じていました。女子中学生の援助交際も絡んでいて、人ごとでもないので同じ歳になる娘を亡くしている主人公が事件の中心にある少女の心を如何に解くのかと、成り行きに興味津々で引き込まれていました。棟居刑事が登場するサスペンスドラマは、10日ほど前にBSでも再放送されていましたけれども年配のベテラン俳優さんでしたね。こうした印象の薄いキャスティングは忘れがちで、良い内容のドラマと推理の構築なのにもったいないと感想を持ちました。